● 運動をする
運動をすることで体脂肪が減り、これが血圧を下げることにつながります。
体に脂肪がたまると末梢の血管を圧迫してきます。
これにより、血管の幅は狭くなり、血管への負担が高くなってしまいます。これがいわゆる高血圧と呼ばれるものです。このように無駄についた脂肪は血圧を高くします。
体を動かすためには熱エネルギーが必要になりますが、この熱エネルギーを消費する時に体に蓄えられた脂肪が燃焼されます。このように運動により体の脂肪を減らせば、血圧は自然と下がってきます。
運動による脂肪の燃焼を毎日少しずつ繰り返すことで、徐々に血圧を下げるための貯金をしているようなものです。この貯金が多ければ多いほど、長期的に血圧が下がり、健康な毎日が過ごせるのです。
一口に運動と言っても、血圧を下げるために適している運動と適していない運動があります。
ジョギングや流行の自転車、スイミングなど、ゆっくりとした速さで全身を動かす運動をしていると、筋肉が収縮を繰り返し、はじめの数分は血圧は上がるものの、その後も運動し続けていると、筋肉に血液を送るため、体の末梢の血管が開きだして血圧は下がってきます。
対し、ウェイトトレーニングなどのように息を止めて一気に力を放出するような運動は筋肉を常に緊張させているので、体の末梢血管が強く圧迫され、血管が細くなり、血圧は急に上がります。
なので、高血圧の人に適している運動は、早歩きや自転車、水泳などの全身の筋肉をゆっくり動かす有酸素運動です。1週間で3~5回、1回30~40分程度「ちょっと息が苦しい」程度の運動を繰り返すのが効果的です。
● 塩分を控える
高血圧を予防する上でもう一つ必要なことは塩分を控えることです。
塩分に含まれるナトリウムを摂り過ぎると、体はナトリウムの濃度を一定に保とうとするため、体の中に多くの水をためこもうとします。そしてこのように体に水を溜め込みすぎると、その水をどんどん尿にして体の外に出そうとするため、心臓から血管を通り腎臓にどんどん水が送り込まれるようになります。これにより血圧が高くなるのです。
ナトリウムには血管の壁をむくませて、血管を狭くする働きもあるので、この作用も血圧を上げる大きな要因となっています。
一般的に日本人が摂取すべき塩分は1日10グラム以下とされています。しかしせかいかっこくの基準と比べると、非常に高く、日本高血圧学会が推奨するのは1日6グラム以下としています。
食事中の塩分を減らす方法の一つとしては、塩ではなくトウガラシやコショウなどを使用することです。血圧が上がる原因となるのは、ナトリウムなので、それが含まれていなければ問題ないのです。
まだ、料理を具だくさんにすることで、味噌汁など塩分を多く含む汁を減らすこともできます。
このように普段の食生活をコントロールすることで、降圧剤など安易に薬に頼らなくとも、未然に高血圧を予防することが出来ます。
最近は、薬やサプリメントに手を出す前に、血圧を下げる茶葉が含まれた健康茶などを普段の食生活に取り入れる方も多いようです。