高血圧と診断されたら、まずは生活習慣の改善に努めましょう。
高血圧を改善するには主に6つのポイントがあります。
①減塩
食塩の代わりに酢や柑橘類の絞り汁、ショウガやみょうがなどの薬味を使うと、薄味のものでも美味しく食べられます。
こしょうなどの香辛料も血圧には影響がないので、上手に活用して、味にメリハリをつけて食事を楽しみましょう。
しょうゆをだしで割るなど、しょうゆの塩分を薄めて使うのもお勧めです。
・調味料は測って使う
味付けをする時は、目分量ではなく、その都度きちんと測って使い、調味料の使い過ぎを防ぎましょう。
・減塩調味料を使う
市販の調味料を使う際は減塩のものを選びましょう。また、減塩の調味料を手作りしてみるのもお勧め。
・植物油を使う
油を使う場合は動物性ではなく、植物性のものを使いましょう。
・全体で味のメリハリを
全てを薄味にするのではなく、濃い味付けのものと薄い味付けのものというように全体でメリハリをつけることで、食事自体を楽しいものに出来ます。
・煮物を作るときは砂糖を少なめに
煮物などで砂糖をたくさん入れると、その分しょうゆもたくさん入れないと味が整わなくなるので、砂糖は少なめにしましょう。
②野菜や果物を積極的に取り、コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える
リンゴやバナナ、トマト、ほうれん草、じゃがいもなど、カリウムを多く含む野菜や果物を多く摂取することで、体内に溜まったナトリウムの排泄を促すことが出来ます。
詳しくはこちら → 高血圧に良い食品
③適正体重の維持
血圧を下げるためには、肥満の人は減量をして肥満を解消し、肥満でない人は適正体重を維持することが有効です。
詳しくはこちら → 高血圧を下げる方法
④運動療法
適度な有酸素運動を習慣づけます。
詳しくはこちら → 高血圧を下げる方法
⑤アルコール制限
お酒を飲む習慣のある人はそうでない人より血圧が高く、高血圧の発症率も高いことが分かっています。
アルコールには血管を拡張させる作用があるので、飲んだ直後は血圧は下がるのが普通ですが、これは一時的な作用で酔いが覚める頃には血管は収縮して、お酒を飲んだ翌朝の血圧はむしろ上昇してしまいます。
そのため、高血圧でお酒をたくさん飲む人は朝の血圧が高くなる早朝高血圧になりやすい傾向にあります。
習慣的にお酒を飲む人に高血圧が多い理由の一つにアルコールの利尿作用によってカリウムやマグネシウムなど、血圧を下げる働きのある物質が尿中にたくさん排泄してしまうためと言われています。
また、飲酒が原因でおこった早朝高血圧は降圧薬が効きにくいと言われています。
また節酒をすることで血圧を下げることができることもわかっており、血圧を下げる効果は、節酒を始めてから1~2週間程度で早くも現れてきます。
たくさんお酒を飲んでいた人が急に節酒をすると一時的に血圧が上がることがありますが、そのまま節酒を続けていれば、血圧は徐々に下がってきます。
毎日お酒を飲んでいる人は是非節酒を心がけましょう。
⑥禁煙
タバコを吸うと血管が収縮して瞬間的に血圧が上がりますが、そのことが高血圧に直接関係しているわけではありません。
しかし、実際に高血圧の人が喫煙していると、心筋梗塞を引き起こす危険性が飛躍的に高くなることが分かっています。
高血圧の治療の目的は、心筋梗塞や脳卒中の予防にあるので、これらの危険性を高める喫煙は避けるべきでしょう。
禁煙をすると多くの人が2~3kg太ります。そのことが血圧をあげてしまうという点は否めませんが、それ以上に人体に及ぼすたばこの害が大きいということを知っておくべきです。